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Last UP Date: 2005年8月31日

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月刊プチ通信 2005年9月号

あそびの学校

子どもたちが絵画、造形を触れる場所を求めて

今、子どもたちが絵画造形に触れる場所はどれだけあるだろうか?

僕の教室に通っている子どもたちの話を聞くと、学校ではゆとり教育の中で美術の時間が減ったところもあり、夏休みの宿題で定番だった“”の宿題は無くなり、多くの学校で自由研究に吸収されてしまっている。

「ゆとり教育が失敗だった。」と、あっさり全国統一テスト復活を示唆しているが週休二日はどうなるのだろう??授業時間は減ったまま、しかし受験勉強や競争を激化すればきっと受験科目以外の教科にしわ寄せが行くだろう。


先月(8月)から“あそびの学校”という「杜の家造形教育研究会」という団体が主催する絵画、造形イベントのアシスタントを務めることになったのだが、 あそびの学校と言うのは全国で展開していて子どもたちに造形の場を提供してる。

僕が担当している会場だけで、月に一回だが毎回60名の子どもたちに無料で造形体験を実施している。8月は夏休みと言うこともあり3回実施されたのだが、 3回とも開始まもなく定員の60名に達した。場の雰囲気的なことや親子で体験できるイベントと言う要因もあると思うが、しかし、絵画造形に興味のない子どもは来ないだろう。 実際参加している子どもの多くが率先して作品に取り組んだり、完成させた作品を見てもその事は明らかだ。

と言うことは「絵画」「造形」など難しい事は抜きにして“作る”事が好きな子どもは多いのではないだろうか? そして彼らの中には驚くほど素敵な作品を作ってくれる子もいる。

親が同伴の子どもがほとんどなのだが、自分の子どもの作品の素晴らしさに気が付いていない親も多い。


義務教育(高校まで含むケースも多いと思うが)の“勉強”と言うのは子どもなら誰しも持ち得る“全方向的可能性”の芽を養いつつ潰さない事が肝要ではないだろうか。 中学校で成人後の目標が具体的な職種まで絞り込めている子どもは少ない。

将来子どもたちが自分の道を決めた時に、よりそこに近い場所にいられる様にしおいてあげる。そういう意識が子どもに勉強をさせる親にも必要であり、 子どもたちが毎日漠然と勉強し続ける意味ではないだろうか?(“漠然と”と言うのは希望が無さ過ぎだが、実際虚無に支配されたような子どもたちの事件や、荒廃している学校の子どもや親御さんの話を聞くとその表現が大袈裟とは思えない。)

今の子どもたちの学習環境は明らかに“全方向的可能性”を養えていない。

子どもがPOPな生き方を選ぶとは限らない。POPな生き方を否定し続けても子どもがその生き方を選んだ場合、 今の教育で対処できるだけの基礎が身に付いているのか心配である。

あそびの学校は絵画造形などに触れるきっかけとしては申し分ない。
無料で材料費もいらない。場所も広いし、道具も揃っている。消耗品だって使い放題。それに講師だっている。 しかし、そうまでしないと物造りの場が存続できないことに非常に悲しみと、絶望、不安、怒りなどとても言い表せない感情が僕の心の隅を引っ張っている。

あぁ、早くあそびの学校なんて無くなれば嬉しい。(当然「無くなっても十分子どもたちの物造りの場が存在する世の中になれば良い。」と言う意味である。)

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