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Last UP Date: 2007年2月1日

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月刊プチ通信 2007年2月号

なんとか式

〜一本化しない制作方法の道へ〜

美術界や美術教育界の中には指導方法や技巧方法として“○○式”と呼ばれるものがある。 これは言葉の問題を通り越してとても危険をはらんでいると思う。

言葉の問題と言ったのは、例えば“舩木大輔の考える美術教育法”と言うのと“舩木式美術教育法”と言うのとでは何となく説得力に差が出ないだろうか? 前者の呼び方であれば、“舩木大輔”と言う個人が考える1つの美術教育法に過ぎないと言う判断を与える可能性が強いのに対し、 後者の呼び方だと、あたかも何かで認められたかのような“特別”な、或いは“認められた”と言う印象を与えかねない。
“○○式”と言うものの中には、ある一定の成果を出し続けるものや、とても効率的且つ有意義に成り立っているものもある。 と言うかそれがほとんどだ。

しかし、教育とか物造りと言うのは方法論では無いと思う。
結果が導き出せれば方法はどうでもいいのである。そういう意味では数学的な考えに近い。 しかし厄介なのは結果が決まっていない事。

“感じた事をどう形にして行くか”その工程にあくまでヒントを与える物が技巧方法であり、美術教育法だと考える。 結果も工程も決まりが無いのだから、その結果や工程に対して画一的なメスを入れる事はナンセンスである。

しかし、専門ではない美術教員や、1から何かを始めようとする時は何かを参考とするために書物に頼ってみたり、誰かに教わったりするだろう。 その時に始めに触れたものが“○○式”と言う名称が付いていると、あたかもそれが崇高で絶対的なものだと勘違いはしてしまわないだろうか。

もちろん、僕も生徒さんに指導しているから、指導を受ける側は“舩木式”と言えばそうかもしれない。
しかし余談になるが、僕は“滅多に生徒の作品に手を入れないこと” “形の違い(デッサンの不自然さ)のみを指導し、工程は過度に指導しない”と言う事で僕のカラーが生徒に写らないようにしている。

言い方の問題はあれど、僕はこの“○○式”と言うものの存在は否定しない。むしろ肯定派である。
望むのは、受け手が、それはあくまで一つの方法論であって、結果でもなければ正解でもないと言う事を意識して触れる“手間”を惜しまない事である。

とは言え、“これが正解だ!”とか“これが絶対だ!”とか“こうすれば間違いない!”などと公言する技術教育法や技巧法があったとしたならば、僕の見解ではそんなもの間違っている。

美術に関しては“間違った作品”も“正解の作品”も無い。ただ“作品がある”だけであり、 “間違った制作方法”も“正解の制作方法”も無く、ただ“制作する”だけである。そう僕は信じている。

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