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Last UP Date: 2007年10月1日

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月刊プチ通信 2007年10月号

ART≠芸術(美術)

〜言語によって意識付けられてはいないだろうか〜

“現代美術は何だか難しくてコメントのしようが無い。” こんな言葉をよく耳にする。
確かにARTを取り巻く環境はここに来て、かなり表現の幅が増えてきた。 空間ごと作品と化すインスタレーションや、参加型の作品、近年普及と開発スピードがめまぐるしいコンピュータを利用したデジタルアート。 またはメディアアート。

作り手の思想や表現方法が多様化する中で、見る側の視点はあまり変わらない。 それは、美術教育的に鑑賞教育が貧弱だったり、生活にあまりにも美術が密着していないなどの問題が根本的にありそうだ。 しかし、ここではちょっとした言葉遊びをしてみたいと思う。

例えば美術は“美(び:うつくしい)”と“術(すべ)”から成る。 芸術は“芸(げい)”と“術(すべ)”である。 これを「“美”を表現する“術(手段)”」或いは「“芸(技術:わざ)”を“術(すべ)”とした表現」 と捉えられている場合が多そうだ。
“美”と言う言葉の意味としては、“目、耳、心に、うっとりとさせる感じで訴えてくる。” とか“外面的な美麗さにも、精神的・道徳的なよさも言う”とある。 “芸”は“修行して身に付けた技能”とある。

日本において多くの人が美術や芸術と聞いて思い浮かべるもの、または感動できるものは、まさにこの言葉の示すものが対象である。 モチーフが美しい(綺麗な人、綺麗な花、綺麗な風景)はそれなりに描けていると、感動できる。 または、技術力を見せ付けるようなテクニックの詰まった作品も大好きである。 ルネッサンス期や印象派などの作品がウケルのもうなずける。

あまりにもARTが生活に密着していない為に、作品を直感で感じる事は難しいかもしれないが、基本的には直感“好き嫌い”で見れば良いと思う。
作家自身も作品に対して冷静さを持っているとは限らない。 作品に対してしっかり語れるほうが良いとは個人的に思うが、怒りや困惑、感動、パッションなど、思いのままに制作する事もある。 だから見る方も感じたままに素直に受け止めればいい。

作家の意図や抽象画のモチーフを一生懸命想像する必要は無い。絵画の鑑賞の仕方としてはそれもありだが、結局のところ作家に聞くしか判りようが無い。
“そうは言っても、全くの素人の自分が作品の価値を決めるなんてできない。”と言うかも知れない。

しかし映画や漫画やゲーム、音楽、行き着けばアイドルなどはどうか?
大した物語も思いも浮かばないくせに“この映画(漫画、ゲーム)はつまらない”とか、 楽器なんて弾けないし、歌だって大して上手くも無いのに“あいつのあの歌は何だ!!?”とか“あの歌手上手くないよね”とか言う。
大して綺麗でも可愛くも美男子でもないのに、人の顔見て“ブサイクだなぁ〜”とかも平気で言うわけである。

その事が良いかどうかは別の話だが、ARTと言うモノも、そのぐらい自由な視点で接してみると、新しい発見があるのではないかと思う。 積極的にARTと関われとは言わないが、もし接する機会があったら是非直感に任せて見て欲しい。

ただ、作家としての立場からモノを言わせて貰うならば、僕ももちろん美しいものを造ってるつもりであるし、モチーフやテーマが“美”とは反していても、結果は美しいものも山ほどあるのである。

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