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Last UP Date: 2007年7月1日

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月刊プチ通信 2007年7月号

第1回教室展総評

〜第1回教室展を無事終了して・・・〜

先月21日に無事搬出も終わり、第1回Art-Studio Petite-Poupee展を終える事ができました。
今回は第一回目ではありましたが、皆さん個性的で完成度の高い作品を出展していただきました。 写真はの詳しくは人形ページの生徒作品をご覧いただくとして、このように個性的な作品が1つの教室、同じ講師から生まれた事はとても嬉しく思います。
では、何故このように個性的な作品が生まれたのか、講師の立場から、これまでの指導法を踏まえて考察してみたいと思います。

恐らく大きな要因は、やはり僕が生徒の制作物に手を入れないということだと思います。 人形教室にも色々あり、教室も色々、生徒も色々、講師も色々な訳ですが、中には“顔の半分を講師が作って、残りの半分を生徒が作る。” と言う指導法を取っている教室もありますが、これでは勿論講師の作品に似てきます。

生徒、特に初心者であればあるほど、“染まりやすい”のです。 講師が半分、生徒が半分、次は生徒が全部作ったとしてもきっと1つ目の反復になるので、1作目の講師が半分手を入れた顔とほとんど同じものになると予想できます。
しかし、生徒にしてみれば講師の手が入ってない為に、“まるっきりの自分オリジナル”と勘違いするのです。

だから僕は手を入れません。入れたとしても僕が手を入れたところは壊して返します。 作品は生徒の物ですから、借りれば現状復帰で返すのは当たり前です。
では僕が何を教えているのかと言うと、それは“人体の仕組み”と“関節のギミック(仕掛け)”です。 人形と言うのは人体な訳ですから、人体を作れば良いんです。 人形は“人”の“形”なのですから・・・。

例えば、生徒から良くある質問に“目はガラスじゃないといけないのか”“髪の毛は繊維じゃないといけないのか” “ヤスリを掛けてタッチを消さなきゃいけないのか”“色を塗った際の刷毛目は消さなきゃいけないのか”などがあります。
僕の考えでは、逆に“こうでなければいけないなどという事は無い”となります。 特に創作人形や球体関節人形は、登録商標や特許、或いは協会があるわけではありません。

“こうでなければ人形じゃない”と言うルールは無いのです。 もしもそういう事を統括するような団体なり協会ができたら、ルールがはっきりしてくるでしょうが、そうなったらつまらない作品が横行し、人形の世界が腐るだけです。 今、人形を始める人、興味を持つ人が増えているのは、どんな作風も許されると言う“器の広さ”と人形と言う“親しみやすさ”があると思います。 だから僕は“人形”と言う“無形”の物について教えません。というか教える事などできません。 よって人体を教えるのです。 そうすると自然と生徒は自分で考え、自分の好み、個性を作品に表出させるのだと、僕は実感しました。

もう1つ違う角度から見ると、僕が人形作家として活動しているのではなく、広く造形作家的なスタンスなので、僕の作風に憧れて習いに来ている生徒が居ないという事も良い方向に働いていると思います。
もちろん“○○さんの人形が好きだから○○さんの教室に行って、○○さん見たいな作品を作る!” と言う考えも否定はしませんし、きっかけは何であれ、新しい事を始めるという行為は推奨します。
でも、人の作品を模倣すると言うのは限界があるし、面白くは無いです。 時には息抜きや、技術レベル向上のために模倣する事も考えられますが、やり過ぎと憧れすぎは危険です。

とまぁ、書き出せばキリが無いのと、あまり書きすぎると作家志望の生徒しか取らない見たいになってしまうのでこの辺で・・・。

とにかく僕は“1年や2年は覚悟してもらって、その代わりその人らしい、その人にしか出来ない作品を制作できるように導く” と言う事を最重要課題として指導していると言う事と、今回教室展に出展してくれた生徒さんの中に作家志望の方は居ませんが、それでも時間は掛かりましたがこれだけの作品ができたと言う事実をお伝えしたいのです。





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