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Last UP Date: 2006年8月31日

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月刊プチ通信 2006年9月号

感じた事を叫んでみる

〜かっこ悪くたって良いじゃないか、信念を叫び続ければいつか輝きだすんじゃない?〜

“ニルスの不思議な旅”と言うアニメをご存知だろうか。
このアニメは僕が幼稚園時代に放送されていたのだが、僕は毎回見ていた。 この物語はある日突然小さくなってしまった主人公がアヒルと一緒に元に戻る方法を探して旅をするのである。 この物語の最終回は元の大きさに戻れる代わりに、アヒルと会話する能力を失ってしまうのである。
僕はこの最終回を観た時に「これが大人になるって事か、大人になるって嫌だな。」と思った記憶がある。

今回の話は僕の中のガッカリする話である。僕と言う人間が過去に背負ったマイナス面のお話。 今回ここで述べる点は反省済みなので大目に見ていただきたい。

僕は大学院まで行ったのだが、その卒業時点で就職したのは僕1名。 学部時代の仲間を入れてもその時点で就職したのは3名ほどしかいない。
みんな作家として制作活動をすると言うのが大半の就職しない理由だ。 僕も当然制作活動は続けて行くつもりだった。

しかし、社会とは厳しくそんな時間は全く無かった。
目の前にある粘土を弄れないもどかしさとストレスを抱えたまま、朝は8時半から夜は12時まで働き通した。 筑紫哲也が見れれば「今日は早いな〜」と嬉しくなってみたりのそんな毎日。
僕の給料は手取りで19万程度なのに、僕が1週間掛けて行う仕事は30万円の利益を会社に生むらしいと言う不思議な世界。 大きなお客さんを相手にしたり、自分のやった仕事が世の中に出たりする中で、「これが社会人か」と自分を納得させようとした。

日常に楽しみなど無い。土曜日だって月に2日は潰れる。 楽しみは日曜日に丸井でゴディバのチョコを買ったり、興味のない洋服を何故か買ってみたりする事くらいである。 一日16時間くらい働いて19万では、家賃8万に車を維持しては他に何もできはしないのも事実。
でもそれが社会人というもの。
みんな通る道である。

その苦しみを通り越してこそ、世の中のお父さんのように海外旅行に行ったり、高級外車に乗ったり、一軒家が購入できたりするようになるんだろう。

しかし、そうする中で僕は嫌な奴になって行ったんだ。
耐えてる自分がさも偉い様な錯覚である。 貧乏で自分のやりたい事はできなくても、耐えて、社会の一員になろうとする過程に居る自分は、同じ貧乏でもやりたい事をやって生きている人間より偉いんだと。 そんな風に考えていたのかもしれない。

僕はニルスの最終話状態だった。
卒業と言う勢いで展覧会をやりまくる仲間からは、毎日のようにDMが届く。 羨ましいという想いを必死に隠して「こいつらいつまでこんな事やってるんだ」と見下したかもしれない。
僕は社会の一員になるのと引き換えに、想いを素直に表現する事や人と会話をする能力を失った。
表現する熱い想いを押さえられなくて仕事を辞めた。なんて言うカッコいい理由で仕事を辞めたわけではない。

しかし、今は表現に対しても人に対しても素直に包み隠さず対話をする事を心掛けている。
相手の価値観を否定する事もあるだろう。しかし、本当に相手と対話し、僕なりの結果としての価値観の相違は、相手にも悪い思いはさせないだろう。
信じるものは違っていても、その人を信じていられればいいではないか。そう思うようにしている。

僕は今のところ作品も、生き方も、考え方も、地位もかっこ悪い。と言うかかっこ良くは無い。
しかし、想いをかっこ悪いほど叫び続ければ、理解はされなくても存在は認めてもらえるようになるんじゃないかと思ってる。
僕は幸い、会社の社員と言う立場も経験したし、今は想いを大事に生きると言う生き方を選択している為に、両者の想いを判る事が出来る。
僕が両方の世界を見て感じた事は、今の世の中は自分を飾り立てたり、大きな事を言って見たり、見栄を張ってみたりする事で、自分を守って行かなきゃならない部分があるという事。 だから、自分の真実が何も伝わらない。
親子だってお互い何を考えているか判らない。リストラされたことも妻に言えない夫婦関係・・・。

家族、親友、恋人。想いを素直に伝えるようにしましょうよ!
そして、自分と価値観が違っても、否定されるような発言があっても、それが誠意なのか悪意なのかを見抜く力をつけましょうよ!!
当たり障りの無い事を言い合って、時には思っても見ないことを言って相手を喜ばせてみたり、真意も判らずおだてられて喜んだみたり、 そんなまやかしの世界を脱する為に本当の事を素直に表現しましょうよ。

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